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工藤探偵事務所

RESEARCH AND INVESTIGATION

Soliloquy of a Super Engineer (8) Memory Warehouse @ Thu, 16 Feb 2012

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とあるメルマガに書いた原稿です。
2012年02月号(2012/02/16日発行)されたものです。
ここにも載せておきます。

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◆◇ 『スーパーエンジニアの独り言 第8回“記憶の倉庫”』 ◇◆
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今回の話題は、「記憶の置き場所」についてです。

Dream Catcher by Stephen King

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スティーブンキングの小説で映画化された代表作と云えば「キャリー」や名匠
スタンリーキューブリックが監督した「シャイニング」という名作が挙げられる
ことでしょう。しかしながら原作者であるスティーブンキングがこのキューブリ
ック作品を気に入らなくて、自ら監督し映像化したのは有名な話ですが、それと
対照的にスティーブンキングが自身の原作を映像化した作品でとても気に入って
いるのが「ドリームキャッチャー」という映画です。

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原作はスティーブンキングの複数のテイストを一緒に盛り込んだものであり、映
画のシナリオも「スタンドバイミー」+「幻魔対戦」+「ヒドゥン」を混在させた
内容です。古びた洋館の裏でいじめられていた「ダディッツ」を四人の少年が助
けるところから話が始まるのですが、その「ダディッツ」が実は善玉の地球外生
命体であり、彼の命を賭して少年達にそれぞれ超能力を授けます。これはスクー
ビードゥ(四人と一匹)の如く編成し、来るべき将来、つまり何十年後にやって
くる悪玉の侵略者「ミスターグレイ」の脅威に対抗するための備えだったのです。

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四人のうちの一人が授かった能力に「記憶の倉庫」"Memory Warehouse" があり
ます。彼(ジョンジー)がその能力を持つことでインベーダーに体を乗っ取られ
ても記憶(情報)を隔離することで侵略者に立ち向かえるのです。実は交通事故
がきっかけでこの能力を得るのですが...という話でファンでさえ賛否両論ある
映画ですが、もし興味が湧きましたら本編を御覧ください。

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Memory Warehouse


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映画の中で「記憶の倉庫」を表現した映像が筆者にはとても印象に残りました。
大きな螺旋状の回廊の両側に沢山の部屋があり、部屋のドアにはどの「記憶
(情報)」が格納されているかの名札が貼られています。まるで「薔薇の名前
に登場した秘密の書庫を彷彿とさせます。その頭の中にある倉庫の回廊を自身が
投影された人物が手押し車で情報を運び、それぞれの記憶の部屋に分けてしまっ
ている姿が幻想的でありながらも、その書類をしまったり、取り出したり、燃や
したりという行為が、どのように記憶を思い出したり、消したりしているのかを
想像させます。

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「記憶の倉庫」が上手く機能しない場合に、良いサービスがあります。有名な
クラウドサービスである「Evernote」のコンセプトは、「第二の脳」もしくは
「補助脳」と称しています。気になった事象や思いついたアイディアなどをメモ
帳に片っ端から書き留め、後でそれを必要に応じて捜し出すという使い方です。
自分の脳で記憶にしまえなかった事や何処に置いたか分からなくなった時に重宝
します。

Memory Devices


記憶装置そのものにも変革期がやってきています。

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半導体メモリを採用し高速ストレージを実現したFlash SSDは、省電力と駆動
装置がないことから耐障害性という副次的効果もあり、既に多数の可搬型デバ
イスで採用されています。このシリコンディスクは、従来よりも高速であるため
に、様々なレイヤーでのキャッシュ用途としても採用されています。最近では、
AWSの新サービスであるAmazon DynamoDBでSSDが大量採用され高速で伸縮性に
優れたサービスを発表しています。Fusion-ioやEMCでもストレージデバイスとして
のフラッシュストレージを発表しており、サーバ内蔵型にすることでストレージ
インターフェースによるボトルネックを回避し飛躍的な性能向上を果たしている
との事です。

更に最新のニュースによれば、このFlash SSDを背景に驚異的な性能を実現する
技術の気配があります。"Auto Commit Memory"という名前からそれを想像できま
すが、利用者はメモリを操作するだけで二次記憶装置を必要としなくなるかもし
れません。つまりハードディスクが要らなくなるという事です。どのように実現
するのかは未だ憶測が飛び交っていますが、もし実現すればハードウェアだけで
はなくソフトウェアも様変わりすることを余儀なくされるでしょう。
何せ保存する処理が要らなくなってしまうのですから。

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安定期かとも思われたメモリやストレージ市場ですが、新技術の到来で新プロダ
クト登場やその利用方法に於いても世代交代が進みそうです。そして「データが
重要」というのは、Web 2.0の教訓でもありました。
"Data is the Next Intel Inside."
そして今やビッグデータの波が企業に押し寄せています。

Blue Bayou by Roy Orbison


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ドリームキャッチャーでは、「記憶の倉庫」の中でどうしても捨てられない記憶
の一つに「ブルーバイユー "Blue Bayou"」の歌詞がありました。
この大切な思い出は、鍵の掛かった秘密の部屋にファイリングされていました。

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記憶は人を形成するのに極めて大事な要素です。
人は当然持っている記憶によって「その人」として成り立つのですから。

では次回をお楽しみに。

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